スタッフ一押しスポット1-豪徳寺(ごうとくじ)
豪徳寺は招き猫発祥の地として知られる世田谷区豪徳寺2丁目にある曹洞宗の寺院。そのまま駅周辺の地名にもなっていて、小田急小田原線豪徳寺駅は東急世田谷線の山下駅と乗り換えができ、三軒茶屋や二子玉川方面に出るのも便利です。急行は止まりませんが下北沢まで5分、新宿まで16分というアクセスの良さに加え、都心とは思えないのどかで落ち着いた雰囲気の豪徳寺は、独身から家族連れまで住みやすい街として地元の人に愛されています。
世田谷線は10駅ほどのローカル電車で、世田谷区民の身近な足。2両編成で運行される車両はこぢんまりとして親しみがあります。
改札を出るとまず目に入るのは御影石で作られた招き猫像。改札を出て南側には豪徳寺商店街、北側には山下商店街があり、スーパーやドラッグストア、病院など生活に必要な施設が一通り揃っています。下町情緒ある昔ながらの飲食店や銭湯も残しつつ、最近はおしゃれなカフェや雑貨屋さん、飲食店など多くのお店がオープンし、どこかレトロでモダンな雰囲気の街並みへと進化しています。
実際の豪徳寺は、この豪徳寺商店街を通ってさらに徒歩10分ほど先の世田谷線:宮の坂駅近くにあります。本院付近は世田谷城の主要部だったとされていて、寛永10年に井伊直孝が井伊氏の菩堤寺として伽藍を創建し、現在は東京都指定史跡の1つである井伊直弼の墓が残されています。寺の奥の一角には願いが叶ったお礼として奉納された大小おびただしい数の招き猫がところ狭しと並んでいます。商売繁盛の縁起物として知られる招き猫ですが、豪徳寺では「招福猫児(まねぎねこ)」と称され、右手を上げ小判を持たない素朴な姿。最近は外国人観光客向けのガイドブックにも紹介され、人気観光スポットにもなっているそうです。
豪徳寺周辺では夏から秋にかけて沢山のお祭りが開催されていますが、中でも有名なものが冬(12月15・16日と1月15・16日)に開催される世田谷ボロ市。その歴史は古く、安土桃山時代の城下町世田谷新宿の「楽市」がはじまりです。
当時は農機具や正月用品の扱いが主だったものが、明治に入ってからは古着等が主流となり、世田谷のボロ市として定着したと言われています。世田谷線上町駅から歩いて数分の代官屋敷を中心としたボロ市通りには、毎年700店以上の露店が建ち並びます。いつもは静かな通りが、12月と1月の4日間には70万人を超える日本でも最大級のフリーマーケットに。古着や着物、豆鉢や古書、工芸品などが格安で手に入るとあって掘り出し物を求めるお客さんで溢れます。有名な代官餅は、なんと2時間待ちの行列に並ぶことも。地元世田谷の飲食店が店先に出す露店も人気です。
治安がよく住みやすい上に、どこか人の暖かみも身近に感じられる豪徳寺駅周辺。知る人ぞ知る名店や歴史的建造物も多く、魅力的な地域です。
スタッフ一押しスポット2-下北沢(しもきたざわ)
下北沢は世田谷区北東部に位置する地域。街自体はコンパクトながら若者向けの洋服店やおしゃれなカフェ、美容室、飲食店をはじめ雑貨屋、古着屋、ライブハウスや小劇場などがひしめき、昼夜賑わう活気のある街。近くには国士舘大学世田谷キャンパス、明治大学和泉キャンパス、東京大学駒場地区キャンパス、松蔭大学下北沢キャンパスなどが近いため学生も多く、若者の街としてメディアでもしばしば紹介されます。下北沢一番街、しもきた商店街、下北沢南口商店街、下北沢東会、南口ピュアロード新栄商店街など複数の商店街組織があり、昔ながらの店も数多く下町らしい古さと新しさが同居する独特な雰囲気の街です。
下北沢駅は小田急小田原線と京王井の頭線の2路線が乗り入れ、小田原線では急行、快速急行、区間準急の停車駅となっています。新宿までは7分、吉祥寺まで12分、渋谷までは急行で4分で乗り換えずにいけるアクセスの良さで、住みたい街としても常に上位にランクインする下北沢。世田谷の中でもトップクラスです。入り組んだ狭い路地を歩けば新しい発見や出会いが溢れ、一人でも楽しめる気軽さも魅力の1つですね。
街を上げてのイベントも人気で、下北沢謎解き街歩きと称したリアル脱出ゲームが開催中(2017年3月24日~2018年3月23日)。謎や暗号を解きながら下北沢の街を散策する企画で、地元の人でも新しい下北沢の魅力を発見できると好評です。
下北沢駅といえば、東北沢駅、世田谷代田駅と共に小田急電鉄の複々線化事業に伴う新しい駅舎を構築中。この工事によって列車を大増発することが可能になり、朝の混雑率の大幅な緩和や、乗り換えなしで都心までアクセスが可能になるなどのメリットが生まれます。工事の進捗に伴って変わる通路の変更に対応するべく、以前工事中の新宿駅でわかりやすい看板として各種メディアでも紹介された佐藤修悦さんの修悦体の看板をご存じの方も多いはず。色ガムテープで巧みに線を切り出し、柔らかく親しみのある文字で作られた看板は今の下北沢駅の隠れた名物といってもいいかもしれません。新しい駅舎の完成予定は2019年3月とされているので、その看板を見られなくなると思うと少しさみしいですね。
スタッフ一押しスポット3-砧公園(きぬたこうえん)
砧公園は世田谷区にある東京都立公園。
東急田園都市線「用賀駅」から西に徒歩20分。用賀駅から美術館行きの東急バスでも行くことができ、小田急線「千歳船橋」と「成城学園前」から路線バスも運行しています。
戦時中は防空緑地、戦後は都営ゴルフ場として利用されていた面積約400平方キロメートルの広大な敷地内には、野球場やアスレチック広場、サイクリングコースなどが充実し世田谷区立世田谷美術館も併設しています。
桜の名所として有名な砧公園には随所に桜の樹が植えられ、バラ園やネムノキ広場など植栽も充実。
特に桜が多く植えられている「ファミリーパーク」には、ソメイヨシノやヤマザクラなど約930本の桜の大木が立ち、見頃の時期には大勢の花見客で賑わいます。
また、小楢やエゴノキ、湿地の植物などが管理された保護区「バードサンクチュアリ」にはカルガモや小鷺など約13種類の世田谷の野鳥が飛来し、観察窓から鳥たちの様子を見ることができます。
年間を通じてイベントも豊富で、季節の花を楽しむ企画や遠足、七夕飾り、高校生吹奏楽部によるコンサートなど盛りだくさん。季節ごとに園内を楽しむ五感マップも配布されています。
本格フレンチが味わえるレストランが敷地内にあり、公園付近にも名店が数多くあるのでふらりと一人で散歩するにも、家族連れでも楽しめるエリア。
都心の中に緑豊かでゆっくりとした時間を過ごせる砧公園は、地元世田谷区の人だけでなく、多くの観光客や通行人の心を癒やしてくれます。